68話
「今しかできない」
うーん、そうだね。
アキ、自分でも言ってたけど、やりたいことコロコロ変わるから
今回のアイドルになりたいっていうのもオトナから見ると
「ちょっと大丈夫?」って思ったりするけど、
今までの海女も南部潜りも種市先輩への恋も海女カフェも、
すべて「今しかできない」って想いで動いてたんだね。
そう考えると、説得力がある。
それに、世間が「北三陸の海女アイドル、アキちゃん」を忘れていっても
海女としての道はしっかり待っていてくれるわけだし、
夏ばっぱくらいの年になっても現役で働けるんだから、
「東京行ってダメでも戻ってくればいいじゃん」ってドンと構えてられる。
強い。やっぱ、強い。アキ。
「東京さ、行って来い。大人たちはおらが説得する」
って夏ばっぱ。
娘にかけてやれなかった言葉を、今、孫に… 涙出ちゃった(ノ_・。)
春子にも、母親として共感しながら見ていました。
春子はユイの気持ちもわかるから(たぶん誰よりも)、ユイを引き留めない。
アキのことを反対するのだって、
アキが最初から「アイドルになりたい」って子だったらまた話は違ったんだよね。
引っ込み思案でネガティブなアキをずっと見てきてるから、
「この子が芸能界に? やっと海女して生き生きしはじめたのに。
アットホームな北三陸にいる今と、東京じゃ違うのよ」って思うんだよ。
祖母ー母親ー娘っていう、この3世代のつながり、からまりを、
この15分のあいだにすごくデリケートに描いていて、
宮藤さんって本当にすごいなと思う。
そして栗原ちゃんは、やっぱり菅原さん(吹越満)とお似合いだと思う。
余計なお世話だけど、アキもユイも高校は卒業したほうがいいと思う。
毎朝毎朝、テレビの前に座っていろいろ思う。