朝ドラ感想 今日のあまちゃん

日々のひとことレビュー

133話

 

朝ドラ「あまちゃん」が始まる前から、今日のこの回がくることを恐れていた。

ちゃんと見られるのかなあ、やだなあって思ってた。

あまちゃん」の前に放映されている「おはよう日本」で、

番組が終わる直前にいつも「今日もみなさん、お元気で!」と言うアナウンサーが

「このあとドキドキします」で締めてた。異例のこと。

もうね、どんだけ日本中がどきどきして迎えたかって話ですよ。

 

ジオラマの使い方がすごく…

なんていうのか…演出としてうまい!っていうこともそうなんだけど、

制作側のやさしさとか、配慮とか、いろんないろんなことが含まれていて。

実際の映像を流さない、必要以上の再現をしない。

だって視聴してる人みんな、今日の「あまちゃん」見ながら、

繰り返し流されたあの映像が頭をよぎってるものね……

悪夢のような惨事を映すのではなくて、それぞれの気持ちのほうに焦点をあてて

リアルに描いていると思いました。

大事なのはそこだよね……何が起こったかというよりも、

何を感じたのかっていう。

 

ディーゼル車だから停電しません」

大吉の誇らしげな表情に胸がいっぱいになった。

うまくいえないけど、すごいぜ北鉄。

あの状況で暗闇だったら、乗客はどれだけ心細かったろう。

ゴーストバスターズを歌いながらトンネルを歩く。

後ろからやってきたのがユイだということも、振り向かなくても知っている。

 

東京にいる人たちの、なんだか実感のわかない感じもよく伝わる。思い出す。

私もあの日、神保町の会社にいた。

本棚がバタバタ倒れてきてて、机の下にもぐってもまだ揺れ続けてて……

でも、ナレーションにもあったように、私も揺れがおさまった時点では

まだぴんときていなかったと思う。

会社の建物が古くて危ないから出てくださいと指令が出て、

電車も止まってて、部屋は取れなかったけどホテルの一角にいさせてもらって、

夜9時ごろ、ホテルが用意してくれたプロジェクターで初めてテレビ映像を見て、

やっとことの重大さを知った。

 

小野寺ちゃんのお母さんが無事でよかった。

夏ばっぱが、家にひとりじゃなかったのが幸い。

かつ枝さんと組合長が様子見にいってくれててよかった。

豚汁を作る安部ちゃん、「ユイは大丈夫だ」と励ます種市。

安部ちゃんも種市も、自分だって、北三陸にいる家族や親せきや友達のこと、

心配でたまらないだろうに……

 

311の回を月曜日にもってきた宮藤さんの意図、なんだかわかる気がします。

今週末にはもう夏だね。海女のアキが見られるのかな。

北三陸の人たちの笑顔も。